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2月28日(月) 「リュウキュウアユの里」  奄美にいらした方で、マングローブを見にこられた方はお気づきのこ  とと思いますが、マングローブの傍の国道沿いに大きくはだけた工事  現場に出会います。(写真) これが現在建設中の「リュウキュウアユ  の里」です。  リュウキュウアユは、奄美や沖縄に生息していましたが、沖縄のリュ  ウキュウアユは絶滅し、現在はその復活を目指しています。奄美には、  少なくなったとはいえ、住用川(すみようがわ)や役勝川(やくがち  がわ)などのいくつかの川にリュウキュウアユが生息しています。  そこで、このリュウキュウアユを多くの人に見てもらって、村の活性  化をはかっていこうということで、「リュウキュウアユの里」の建設  が進められているというわけです。しかし、施設をつくって整備すれ  ば人が集まってくるという従来の観光施設のような考え方は、思わぬ  結果につながったりする場合もあります。自然を求める人は、多くの  場合人口物を嫌い、ありのままの手付かずの自然を求めているという  ことを忘れないようにすることも非常に大事なことです。     住用村のマングローブのそばに建設中の「リュウキュウアユの里」 2月20日(日) アマミエビネ  奄美もそろそろ春を迎えようとしていますが、まだまだ寒い日が続い  ています。しかし、森のなかでは着々と春に近づいているようです。  今日は、森のなかでラン科のアマミエビネの新芽と、早くも蕾が出始  めているものも見つけました。  アマミエビネは、普通は花が白い色をしていますが、ほのかに紫色を  おびているものもあります。花は、ラン科特有の華やかさをもち、非  常に美しいものです。その美しさが裏目に出て、花が咲くとかなり目  立つため、よく盗掘にあっているランでもあります。以前は、かなり  普通に見られていたのですが、最近ではなかなか出会うことの少ない  ランになりつつあります。     アマミエビネの新芽とつぼみ 2月14日(月) コキクガシラコウモリ  小学生の頃に、庭に立っていた高倉の中にひそんでいたコウモリを捕  まえて、脚を糸で縛って飛ばして遊んだことがあります。いま想えば、  大変かわいそうなことをしたと反省していますが、最近はコウモリの  姿もめっきり見なくなってしまいました。  友人が家の近くに落ちていたとコウモリの死骸を見せてくれました。  よく見ると、顔がくしゃくしゃの形をしている小さなコウモリです。  種名は、コキクガシラコウモリといい、北海道から奄美諸島まで見ら  れますが、南へ行くにしたがって小さく、奄美諸島産をオリイコキク  ガシラコウモリとして亜種扱いする説もあるようです。  名瀬市の市街地でも、まだこうしたコウモリが生息してるので少しは  安心しましたが、その死因が気になるところです。    死骸で見つかったコキクガシラコウモリ。複雑な顔形をしている。 2月9日(水) アマミノクロウサギ調査  アマミノクロウサギの調査を手伝いました。アマミノクロウサギは、  奄美大島と徳之島に生息していますが、生息環境の悪化や移入種・マ  ングースなどの影響により、その生息数はかなり少なくなってきてい  るようです。1988年の調査では、8,000頭ぐらいいた奄美大島のアマ  ミノクロウサギは最近では、約3,000頭ぐらいではないかと見られて  います。    このアマミノクロウサギの生息数を推定するのにもちいられる方法の  ひとつに糞を調べる調査方法があります。雨の多いこの時期に森や沢  に残されたアマミノクロウサギの糞を調査しました。  住用川上流域のアマミノクロウサギの糞を調べる。 2月4日(金) シロハラ   奄美には毎年多くの冬鳥やってきて越冬していますが、今年の冬鳥も 全般に数が少ないようです。シベリア方面から毎年越冬にやってくる ツグミの仲間のシロハラも例年に比べて少なめです。  特にシロハラは、年によって渡来数にバラツキがあり、97年には、  あれほど多くやってきていたシロハラが、1羽も確認出来ないほど少  なくて大変心配したものでした。その後は、ある程度の越冬個体がやっ  てきているにはいますが、やはり減少傾向にあるようです。  住用川下流近くの農道で、シロハラの翼が落ちているのを見つけまし  た。胴体部分がなくなっているこうした死骸は、たいていは猛禽類に  捕食された場合が多いようです。シベリアからはるばる奄美大島まで  越冬にやってきても、大変厳しい自然界のなかで生きていかなければ  ならない状況は変わりないようです。  
  
 
 道端に落ちていた2つの翼。 猛禽類に捕食されたものか?




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